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カルロ・クリヴェッリ / Carlo Crivelli [ ヴェネツィア , 1430/35年 - アスコリ?, 1494年以降 ]
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カルロ・クリヴェッリの生年や初期の様式形成に関する記録はほとんど知られていないが、おそらくはじめムラーノ派の下で修業し、のちパドヴァのフランチェスコ・スクァルチオーネの工房でマンテーニャやコズメ・トゥーラの影響を受けたと考えられる。1457年に姦通の廉で告発されてヴェネツィアを去り、その後ダルマチアのザーラに赴いた。1460年代後半からはマルケ地方を活動の場とし、アスコリ、カメリーノ、ファブリアーノなどの都市で制作している。もっぱら宗教的主題を扱い、硬い神経質な描線と優美で細密な装飾性、その反面、時にはグロテスクなまでに激しい感情表現を特徴とする極めて個性的な作風で、数多くの祭壇画を描いた。晩年の作品には、しばしばすでに用いた人物や構図のパターンの繰り返しが見られ、また工房の介入が著しい。
(出典:国立西洋美術館名作選. 東京, 国立西洋美術館, 2006., p. 160)
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