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ジャン=バティスト・カルポー / Jean-Baptiste Carpeaux [ ヴァランシエンヌ , 1827年 - クールブヴォア, 1875年 ]
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カルポーは、アカデミスムと古典主義によって創造力を失いつつあった19世紀中葉のフランス彫刻界に清新な息吹をもたらし、ロダンへの道を切り開いた彫刻家である。ロココの優雅な様式と古典主義を継承しつつ、ミケランジェロに啓発された肉体の内的な生命感を、陰影を強調した独特の写実的モデリングによって表現した。
エコール・デ・ボザールで最初フランソワ・リュード、次いでフランシスク・デュレに学ぶ。1854年ローマ賞を獲得し、2年後ローマに留学した。ミケランジェロの影響を色濃く示す《ウゴリーノ》(1861年)をパリに送り、アカデミックな彫刻界に大きな衝撃を与えた。パリに帰ってのちはナポレオン三世に招かれ、宮廷の人々の肖像を数多く制作するとともに、ルーヴル宮のパヴィヨン・フロールの《フローラ》(1864年)、パリ・オペラ座ファサードの《ダンス》(1869年)などの建築装飾彫刻の大作を制作した。
(出典:国立西洋美術館名作選. 東京, 国立西洋美術館, 2006., pp. 159-160 )
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