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ヤン・ブリューゲル(父) / Jan Brueghel, the Elder [ ブリュッセル , 1568年 - アントウェルペン, 1625年 ]
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1568年、ピーテル・ブリューゲル(父)の次男として生まれる。兄は画家ピーテル・ブリューゲル(子)。細密画家であった母方の祖母マイエケン・フェルフルスト・ベッセマールスより、早から細密画の手ほどきを受けた。おそらくアントウェルペンで修業した後、1589-96年にイタリア旅行。ローマでは画家パウル・ブリルと、1595年にミラノ枢機卿となるフェデリコ・ボロメオの知己を得る。ブリルはヤンの風景画の形成に大きな影響を与え、ボロメオは生涯ヤンのパトロンとなった。1596年にはアントウェルペンに戻り、1597年には同市の聖ルカ組合に加入。1602年には組合の代表者となる。1605/06年頃よりブリュッセルのアルベルト大公夫妻の宮廷画家として活動。1625年、アントウェルペンで歿した。
ヤンが生涯にわたって描き続けた細密で精級な色彩の階調を特徴とする風景画は、パティニールらによる16世紀ネーデルラントの世界風景から17世紀のより自然な風景画に移行する流れの中で、重要な位置を占めている。また17世紀に入ると、博物学あるいは植物学的関心と美的関心が混然となった細緻な花卉図を手掛け、「ビロードのブリューゲル」の名を得ることになった。さらに彼はしばしばルーべンスなど他の画家と協力し、寓意画や神話画も描いている。
(出典:国立西洋美術館名作選. 東京, 国立西洋美術館, 2009., p. 170)
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