所蔵作品検索作家名一覧
作家名索引
ジャン=フランソワ・ミレー / Jean-François Millet [ グリュシー , 1814年 - バルビゾン, 1875年 ]
- ≫ 作家について
-
シェルブール近郊の海辺の村グリュシーに生まれた。19歳の時シェルブールに出て肖像画家ムシェルなどの下で絵画を学んだのち、1837年、同市の奨学金を得てパリに上り、エコール・デ・ボザールのドラロッシュのアトリエに入った。1840年に初めてサロンに出品、2点の肖像画のうち1点が入選した。1840年代は肖像画を初め牧歌的主題の作品や女性の裸体像などを「華やかな手法(マニエール・フルーリ)」(ミレーの最初の伝記作家アルフレッド・サンシエの言葉)と言われる描法で制作したが、この時期はまたプッサンを初め、過去の芸術家たちを熱心に研究した模索の時代であり、それ故、作品の主題も多岐にわたっていた。しかし、このような制作も、ミレーにとって最初の農民生活を主題とした作品《箕をふるう人々》(1848年、ロンドン、ナショナル・ギャラリー)において新たな展開を見せる。1819年にはパリからバルビゾンへ移り住み、以後テオドール・ルソーなどと親交をもちながら、深く大地に結び付いた農民の姿を《種播く人》(1850年、ボストン美術館、山梨県立美術館)、《落穂拾い》(1857年、オルセー美術館)、《晩鐘》(1855-57年、オルセー美術館)などの作品に描いた。1867年の万国博美術展には代表作9点を出品し、その評価は確立した。ミレーの作品はセガンティーニを初め多<の画家に影響を与えたと言われるが、とりわけゴッホに及ぼした影響は極めて大きい。
(出典:国立西洋美術館名作選. 東京, 国立西洋美術館, 2009., p. 173)
7件のうち 1~7件めを表示