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アレッサンドロ・マニャスコ / Alessandro Magnasco [ ジェノヴァ , 1667年 - ジェノヴァ, 1749年 ]
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イタリアの港町ジェノヴァに生まれた。画家であった父ステーファノ・マニャスコのもとで絵画の手ほどきを受け、父の死後ミラノに行き修業を積んだ。初めは肖像画家として成功を博したが、やがて風景画、風俗画を手掛け、彼本来の個性を発揮し始めた。その後フィレンツェの宮廷画家として活躍し、トスカーナ地方やエミリア地方の小旅行を挟んで、1711年にミラノに戻り、35年まで同地に滞在した。晩年は郷里のジェノヴァで過ごし、1749年に歿した。
マニャスコの芸術は主題的には神話画、宗教画の他、僧侶、ジプシー、兵士、漁師など種々の相に及んでいる。また宗教裁判や拷問の光景を扱った作品には、しばしば単なる風俗描写をこえた諷刺性、批判性が窺える。彼はこれらの光景をきびきびした小気味よいタッチと、時にドラマティックなあるいは幻想的な明暗効果を交えて描き、特異な、怪奇的とも言える画風を生み出した。人間存在の不安を感じさせるような彼の絵は、現代に至って特に高く評価されている。
(出典:国立西洋美術館名作選. 東京, 国立西洋美術館, 2006., p.171)
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