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ヤーコプ・ヨルダーンス / Jacob Jordaens [ アントウェルペン , 1593年 - アントウェルペン, 1678年 ]
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ルーベンスの影響下に活動し、ルーベンスの歿後は彼に代ってアントウェルペンの画壇をリードした17世紀フランドルの画家。1607年にアダム・ファン・ノールトの工房に弟子入りし、1615年に親方となる。初期の作品には柔らかな筆致や輝く色彩などルーベンスの影響が顕著に見られるが、まもなく、武骨なまでに逞しい人体表現や明暗の強い対比が優勢になり、独自の画風を確立する。宗教画、神話画、歴史画、寓意画、肖像画など幅広くこなし、さらにタピスリーの下絵制作にも携わったが、ヨルダーンスの特質が最もよく現われているのは、「サテュロスと農民」の連作に見られるような民間伝承を取材した作品、あるいは、御公現の祝日前夜に馬鹿騒ぎをする人々を描いた《酒を飲む王》(ブリュッセル王立美術館など)のような野卑で諷刺に富む世俗画であろう。1640年代以降はヨーロッパ各地からの注文に応えるため大工房を経営した。晩年になると色彩は抑制されたものに変わったが、これは1655年のカルヴァン派への転向と無関係ではないだろう。
(出典:国立西洋美術館名作選. 東京, 国立西洋美術館, 2006., p. 175)
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