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モーリス・ドニ / Maurice Denis [ グランヴィル , 1870年 - サン=ジェルマン=アン=レ, 1943年 ]
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ナビ派の代表的画家モーリス・ドニは、幼い頃から早熟な素描の才を示した。1881年、リセ・コンドルセを優秀な成績で卒業し(特に哲学は首席であった)、翌年、エコール・デ・ボザール入学準備のため、アカデミー・ジュリアンに通う。しかし、ここでセリュジエ、ランソン、ボナールらと知り合い、共に「ナビ派」を結成することになる。ナビ派は、ブルターニュのゴーガンの周辺に結集した象徴主義的な「綜合主義」をパリにおいて継承する若い画家たちのグループであった。最年長のセリュジエがグループの指導的地位にあったが、彼によって伝えられたゴーガンとポンタヴェン派の芸術理念を理論化したのはドニであった。それは彼の『理論集』(1890-1910年に執筆、1912年刊行)に集大成されている。敬虚なカトリック教徒であったドニは、その類稀なる清廉な情緒を多くの宗教的主題の作品に託し、「美しい聖像のナビ」と呼ばれ、その生涯を宗教美術の発展に捧げた。1919年、デヴァリエールと「聖画塾(アトリエ・ダール・サクレ)」を設立、翌20年にはソシエテ・ナシオナル・デ・ボザールの宗教芸術部門の副部長となった。1914年、サン=ジェルマン=アン=レに古い施療院「ル・プリウレ」を購入し、そのそばにアトリエを構えたが、今日それは県立のル・プリウレ美術館として、ドニを中心とする画家たちの作品を展示している。
(出典:国立西洋美術館名作選. 東京, 国立西洋美術館, 2006., p. 166)
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