更新日 2014.02.19 | 19 February 2014
現在は展示していません

現在は展示していません。
Jean (Hans) ARP
1887 - 1966
輪-森 Ring - Forest
制作年 | 1961年 |
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材質・技法・形状 | ブロンズ |
寸法(cm) | 86 x 98 x 20.5 |
所蔵経緯 | 山村徳太郎氏より寄贈 |
分類 | 彫刻 |
所蔵番号 | S.1967-0003 |
アルプが本格的に彫刻を制作するのは、第二次世界大戦後である。いわゆる抽象彫刻だが、彼の用いる形象は無機的な幾何学的形象ではなく、何らかの生命体への連想を拒否しない有機的な形象である。ダダやシュルレアリスムへの運動の中で活躍したアルプは、形態や構成の完璧さよりも、それらの象徴的側面を重視したのである。彼の彫刻は、その周りを巡って見るように作られたものと、平面的なものとに大別されるが、後者は彼のレリーフから派生したものと考えられる。「森の輪」の連作もその一例である。1960年頃、彼はこの方法により「門口」の連作を始める。「門口」は「出発点」でもあり、それは新たな空間への出発点である。平面的形態は空間を遮るが、そこに開けられた窓が、私たちの意識を向こう側に開けた空間(新たな世界)へ誘う。作品の有と無(あるいは正と負)の形が、その世界の特徴を暗示する。「森の輪」もこのような空間理念を継承している。これは、森に住むサテュロスのための遊戯具であるという。不定円形の輪は森を象徴し、その中に開けられた窓は、何らかの動物を暗示する(本作品の場合は鳥であろうか)。ここでアルプが意図しているのは、有と無の概念の逆転である。つまり空間である森が物体で表わされ、森の中の存在である鳥やその他の動物が空虚で表わされる。アルプはこれによって、日常的な空間と物体あるいは有と無の概念を超越した認識に、私たちを導こうとしているのである。(出典: 国立西洋美術館名作選. 東京, 国立西洋美術館, 1989. cat. no. 146)
来歴
Donated by Mr. Tokutaro Yamamura.
文献歴
- 1968
- 国立西洋美術館年報. No. 2 (1967), 1968, 新収作品目録. pp. 104-105, no. S-76. repr.

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Ring - Forest
Date | 1961 |
---|---|
Materials and Techniques | bronze |
Size(cm) | 86 x 98 x 20.5 |
Credit Line | Donated by Mr. Tokutaro Yamamura |
Category | Sculptures |
Collection Number | S.1967-0003 |
Provenance
Donated by Mr. Tokutaro Yamamura.
Bibliography
- 1968
- Annual bulletin of the National Museum of Western Art. No. 2 (1967), 1968, Catalogue of the New Acquisitions. pp. 104-105, no. S-76. repr.